腰痛は、全国民の約10人に一人が悩んでいる、非常に身近な悩みです。実のところ、私自身も腰痛もちで、真剣に悩んでいた一人でもあります。一時は通院していました。
でも、通院以外にも自分自身でできるだけの努力をしてみようと思い、いろんなサプリメントや食品成分を調べて試したことがあります。今回は、そのとき腰痛について徹底的に調べてわかったこと&私の実体験として上手くいった腰痛対策についてのお話です。
腰痛に良いとされるサプリ、たくさんありますよが、一体どれがいちばん効果的な腰痛対策になるのかわかりづらいし、ひとつひとつ調べるのも面倒です。
でも、腰痛の原因やメカニズムを知れば、どのサプリが効果的なのかを自ずと絞り込むことができるんですよ。
要は、腰痛の根本原因への対策になる成分が入ったサプリを選べば良いのです。
この記事のここがポイント
- 腰痛の原因とメカニズムを知って、効果的な腰痛対策を浮き彫りにする
- 腰痛対策のポイントは、骨棘形成の阻止と、プロテオグリカン補充
- 腰痛に良い食品やサプリ成分を、最も効果的な方法で摂る
- 腰痛の根本原因に対策するためには、骨と椎間板のケアが大切
腰痛の原因を知れば、腰痛対策のポイントがわかる
一言で腰痛といっても、いろいろな症状がありますよね。でも、実はいくつかの腰痛には共通した根本的な原因があります。
ここでは腰痛の原因となる症状の中でも、有名どころの症状の原因を見てみましょう。罹患者数が多い症状トップ3は『腰椎椎間板ヘルニア・変形性腰椎症・脊柱管狭窄症』です。
腰椎椎間板ヘルニアの症状と原因
症状「激しい腰痛」「片側の下肢の痛みやしびれ」
原因:加齢や骨折などにより、椎間板を構成する成分・プロテオグリカンが劣化する。椎間板内での保水力が低下して乾き、弾力性がなくなる。椎間板の繊維に亀裂ができて、椎間板が破れて内部が飛び出してしまう。飛び出した椎間板により神経が圧迫され、痛みやしびれが生じる。
変形性腰椎症の症状と原因
症状「腰の痛みやだるさ」
原因:加齢や骨折などにより、プロテオグリカンが劣化する。椎間板の弾力がなくなり、これにより骨棘(こっきょく)を形成する。骨棘そのものによる神経の圧迫のほか、骨棘が椎骨を傷つけ、椎骨にズレを生じさせることによる神経圧迫によっても痛みが生じる。
脊柱管狭窄症の症状と原因
症状:腰が重い、足や腰の痛みやしびれ、連続して歩けない
原因:変形性腰椎症と同様に、プロテオグリカンの劣化により、椎間板の保水力が低下、弾力がなくなる。このことにより骨棘を形成、骨棘と脊柱管の内壁の間で神経が圧迫され、痛みやしびれが生じる。
腰痛対策のポイントは、『弾力性・骨棘・プロテオグリカン』
腰痛御三家には共通点があることがお分かりでしょうか。
それぞれ弾力性、骨棘、プロテオグリカン……といったキーワードが出てきますね。
すなわち、骨棘の形成を阻止して、プロテオグリカンの劣化を防げば、腰痛の進行をかなり防げますし、プロテオグリカンを補充することで、椎間板の弾力性をとりもどすことができれば、症状の緩和も望めます。
腰痛に良いサプリメントや健康食品成分の選び方
- 骨棘の形成を阻止する
- プロテオグリカンを補充する
腰痛対策のポイントは、この2つでしたね。
では、それぞれの対策を最も効率よく行う方法を解説します。
骨棘の形成を阻止するには、骨を丈夫にしよう
椎間板が吸収しきれないほどの衝撃が腰椎に加わったときや、無理な体のひねりなどによって椎体(腰椎の骨)同士がぶつかり合った場合などに、その衝撃や摩擦によって骨が変形したものが「骨棘」です。
その名のとおり骨がトゲのように飛び出て、椎間板を傷つけたり神経を圧迫したりしてしまいます。変形性腰椎症や脊柱管狭窄症における腰痛は、この骨棘が直接的な原因になります。
さて、骨棘は骨が変形したものですから、変形しにくい丈夫な骨をつくることを心がけることで、骨棘の形成を防ぐことができます。
では、骨を丈夫にするにはどうすれば良いでしょうか?
カルシウム、マグネシウム、コラーゲンを摂る
骨といえばカルシウムですね。骨の大部分はカルシウムでできています。これは解説するまでもありませんね。
日常の食生活では、カルシウムよりもむしろ、マグネシウムとコラーゲンを摂ることを強く意識しましょう。なぜなら……
- 近年の日本人の食生活では、カルシウムは足りていてもマグネシウムは不足しがち
- コラーゲンは骨の丈夫さに特に強く関わっている
マグネシウムは、体が骨を作る過程で働いています。マグネシウムが不足していると、しっかりした骨をつくることはできません。
コラーゲンは、カルシウムを束ねる役割を担っています。骨自体はカルシウムが形づくっているのですが、実は、骨の変形しやすさや頑丈さ・しなやかさを左右しているのは、コラーゲンなのです。
マグネシウムは、とりわけ大豆などの豆類に多く含まれています。煮干しやいわし、エビなどにも多く、食事でも摂りやすいです。
コラーゲンは、豚足や手羽先など、肉類に多いです。魚介類ではエビやカレイ、うなぎなどに多く含まれます。
コラーゲンは特にカロリーが高い食品に多いため、サプリメントによる摂取を検討したほうが良いでしょう。
プロテオグリカンを補充するために、プロテオグリカンを配合したサプリメントを摂ろう
プロテオグリカンは、椎間板や軟骨の構成成分のひとつです。飛び抜けた水分保持能力をもち、その強力な保水力で椎間板や関節軟骨に弾力性をもたらします。
プロテオグリカンは、魚や鶏の軟骨に多く含まれてはいるのですが、食事で摂取するのは難しいです。というのも、プロテオグリカンは熱に弱いので生で食べなければならず、調理法が限定されてしまいます。
プロテオグリカンを生食に近い形で食べることができる料理に、「氷頭なます」という郷土料理があります。
これは、鮭の鼻軟骨(=氷頭 ひず と呼ばれる)をなますにしたもので、北海道や青森県などで古来から食されていますが、一般的にはそう頻繁に食卓に用意するわけにはいきませんよね。ちょっと現実的ではありません。
食事からの摂取は難しいので、サプリメントで摂ることを考えましょう。
最近は、プロテオグリカンを配合したサプリメントが販売されています。そういったサプリを活用することが、プロテオグリカンを補充する上で最も効率的で、現実的な方法と言えるでしょう。
プロテオグリカンサプリの副作用や摂取量の目安などが気になる方はこちらをご覧ください。
プロテオグリカンは、年齢を重ねれば重ねるほど劣化しやすくなります。その上、ほとんどの腰痛は、椎間板から弾力性が失われることが発端となって起こります。椎間板の弾力性の鍵となるプロテオグリカンはしっかり補充しましょう。
プロテオグリカン配合サプリを実際に使ってみた!比較レビュー&ランキング
それ以外のサプリや食品成分は腰痛に効かないの?
今回は、腰痛対策につながる最も直接的で効果が高い方法をご紹介しました。
でも、骨を丈夫にするサプリや食品成分は、カルシウムやマグネシウム、コラーゲン以外にも、ビタミンDやビタミンKなどがあります。
ただし、プロテオグリカンを補充する効率的な方法は、プロテオグリカンを摂る以外にはありません。グルコサミンやコンドロイチン、ヒアルロン酸なども、体内でプロテオグリカンを生成するときの材料になるので全く意味が無いわけではないのですが、吸収効率や活用効率が格段に悪いため、効果は非常に薄いでしょう。