プロテオグリカンの関節痛への効果「軟骨再生」がすごい。加齢による関節痛に悩んでいる人は必見

a53774a669c9d998d5d812eccf63995c_s

加齢による関節痛。特に更年期をすぎた女性に、この悩みを抱える人が多いようです。
階段を降りるのが怖い・・・・・・。家事が辛い・・・・・・。でも年のせいだから・・・・・・と、諦めてしまいがちですが、ちょっと待ってください。

プロテオグリカンという成分を聞いたことはありますか?グルコサミンやコンドロイチンは聞いたことがあっても、プロテオグリカンはあまり知られていないのではないでしょうか。関節に良い成分として、近年、注目を集めています。

というのも、これまではほとんど再生できないと言われていた軟骨細胞を再生するはたらきがあると言われているのです。今回は、このプロテオグリカンがどれほど画期的な成分なのか、その驚異的な作用をご紹介します。

この記事のここがポイント

  • 『軟骨細胞』が軟骨を生み出す
  • 一度すり減ると再生しないはずの軟骨細胞が、プロテオグリカンでよみがえる!
  • グルコサミンやコンドロイチンは、最終的にプロテオグリカンになる
  • プロテオグリカンの関節痛へのはたらき『軟骨細胞の増殖』『超保水力』『抗炎症で痛みを抑える』
  • プロテオグリカンは特殊ルートで吸収されるため、吸収効率も良い

加齢による関節痛の原因

1fd88b5418cb550d7bed271115d8721b_s
そもそも、なぜ年齢を重ねると、関節が痛くなるのでしょうか?
実はとても単純な話なんです。

関節には、軟骨を生み出す『軟骨細胞』という組織があるのですが、通常、軟骨細胞は一度すり減ってしまうと、ほとんど再生することがないと言われています。軟骨そのものは代謝しており絶えず新しい軟骨へと入れ替わっていますが、軟骨の供給源である軟骨細胞は再生力が非常に弱いのです。

つまり、関節は消耗品なのです。しかし車のタイヤのように交換するわけにもいきません。命が尽きるまで、その関節を使い続けなければなりません。

軟骨細胞がすり減ると、軟骨成分の分泌量が減ります。そうすると関節はますます衝撃を吸収できなくなり、軟骨細胞はより一層すり減りやすくなり・・・・・・その繰り返し。軟骨細胞の再生ができない以上は、関節痛の悩みは年齢を重ねるほど深刻になる一方なのです。

ですから、時間を経るとともに関節が痛くなるのは、当然のことなのです。それでもどうにか軟骨細胞のはたらきを助け、軟骨細胞が軟骨を生み出しやすい環境を整えようと、工夫を凝らしたさまざまなサプリメントが生み出されてきました。

プロテオグリカンは、軟骨細胞の増殖を促すことができる

1defbb6dcac72490e45e39e27fdfa164_s
一度すり減ったら容易には再生しない軟骨細胞。しかしその軟骨細胞が、関節のクッションとなる軟骨の各成分を生み出しているわけですから、もしも、すり減った軟骨細胞を増殖し、再生させる方法が発見されれば・・・・・・加齢による関節痛の根本的な原因を解消することができる、ということになります。

はたしてそんなことは可能なのでしょうか?実はひとつだけ、軟骨細胞の増殖と再生を可能にする方法があります。

軟骨は、主に水分Ⅱ型コラーゲンプロテオグリカンの3つの成分で構成されています。これらの成分を軟骨細胞が生み出しているわけですね。
先ほど、軟骨細胞は一度すり減ると再生しないとお伝えしましたが、実はこのうち、プロテオグリカンは軟骨細胞の増殖を助けることが知られています。

だから、どうにかしてプロテオグリカンを増やすことができれば、そのプロテオグリカンが軟骨細胞を活性化し、増やし、軟骨成分の分泌量を増加させ、若々しい関節を取り戻すことができるのです!

そこで考えられたのが、「グルコサミン」や「コンドロイチン」などを用いたサプリメントでした。

グルコサミンやコンドロイチンは、最終的にプロテオグリカンになる

9a989d8f062d5e0122d884c20b28a617_s
皆さんも「グルコサミン」や「コンドロイチン」が関節に良いということは何となくご存知だったとは思いますが、それらがどのように関節にはたらくのかは、あまり知られていません。

実は、グルコサミンもコンドロイチンも、プロテオグリカンを構成する部品のひとつなんです。

puroteogurikan

図のように、グルコサミンは体内でヒアルロン酸やケラタン硫酸の一部となり、それが最終的にプロテオグリカンを構成する材料となります。また、コンドロイチンもプロテオグリカンの一部となります。
つまり、グルコサミンもコンドロイチンも、最終的にプロテオグリカンを体内で生成するからこそ、関節に良いとされていたのです。

しかし、グルコサミンは経口摂取しても、最終的にプロテオグリカンとして軟骨で活用される量はわずかしかないという問題がありました。体内での活用効率が悪いんです。
また、コンドロイチンは、中途半端に分子量が大きいため、そもそも腸管からの吸収効率が悪く、やはり軟骨で活用される量はわずかになってしまうという問題がありました。

グルコサミンとコンドロイチン。これまでは、有力なこのふたつの成分でも、プロテオグリカンを十分に生成するには役者不足でした。だから、軟骨細胞の再生は”事実上”ほとんど無理、と言われていたのです。

じゃあ、プロテオグリカンを直接摂取したら良いじゃない

しかし、良い時代になりました。というのも、最近になって、プロテオグリカンを直接摂取することが可能になったのです。

プロテオグリカンは、以前は1グラム3,000万円以上もした超高価な成分だったので、研究分野でしか利用できませんでしたし、だからこそ一般の消費者にはその存在を知られていませんでした。

しかし現在では、安価に抽出する方法が見つかったため、とうとうサプリメントとしても市場に出回るほど身近な成分になりました。
ちなみに、市販のプロテオグリカンは鮭の鼻の軟骨から抽出されています。

プロテオグリカンのはたらき

80d3320a680ce1e81879c04319034a65_s
特に関節軟骨に関しては、プロテオグリカンには主に以下のようなはたらきがあります。

  • 軟骨細胞の増殖を促す
  • 凄まじい保水力をもち、軟骨内でクッションの役割と、軟骨成分を保持する役割をもつ
  • 炎症を抑える作用

そのほか美容に良い作用もたくさんあったりするのですが、今回は関節痛がテーマなので、上記三点について説明します。

プロテオグリカンの効果1:軟骨細胞の増殖を促す

先述したとおりです。なんと、軟骨細胞の前身である軟骨前駆細胞を増やすはたらきがあるため、一度すり減ったらほとんど再生しないはずだった軟骨細胞を増殖し、軟骨を再生することが期待できます。

軟骨が一度完全にすり減ってしまうと、骨と骨が直接ぶつかり合い、ひどい痛みが生じます。さらにぶつかった骨が欠けることで骨棘(こっきょく)という凹凸が骨にできてしまい、より痛みが増し、より軟骨がすり減りやすくなります。こうなってしまうと、軟骨はもはやボロボロの状態です。

普通なら諦めるか、ヒアルロン酸を定期的に注射するなどの処置をする状況なのですが、プロテオグリカンはそんな状況から復活することが期待できる成分として注目されています。

プロテオグリカンの効果2:凄まじい保水力で軟骨内でクッションとなり、軟骨成分(特に水分)を保持する

47a44b814b2628035315d19b5928bf66_s
プロテオグリカンの特徴として挙げられるのは、その保水力です。なんとヒアルロン酸の数倍の保水力を誇ります。

プロテオグリカンは、例えるならスポンジのようなものです。スポンジもよく見ると内部にたくさんの空洞があり、その中に水分を引き込んで捉えるわけですが、プロテオグリカンも構造的に水分を引き込んで捉えやすいカタチをしているので、非常に高い保水力を備えているのです。

この保水力こそが、軟骨の弾力・衝撃吸収力を左右しています。実際に衝撃を吸収するのは水分なのですが、この水分がどれだけ軟骨に豊富に蓄えられているかを左右するのがプロテオグリカンであるわけです。

もしもプロテオグリカンが不足すると、水分を保持する力が弱まってしまうため、関節が衝撃を受けるたびに押し出された水分が流失してしまい、水分が減ることにより衝撃吸収力が衰え、軟骨がすり減る原因となってしまいます。
プロテオグリカンが十分にあり、軟骨の保水力が確保されていれば、押し出された水分を引き戻すことができるため、軟骨内の水分を保持しつづけることができる、というわけです。

プロテオグリカンの効果3:炎症を抑える作用(抗炎症作用)

062339
そもそも、関節が痛むということは、その部分で炎症が起きているということをあらわしています。もちろん原因は、軟骨がすり減るなどして衝撃を吸収できずに骨がぶつかったりすることなのですが、それによって発生した炎症こそが痛みの直接的な原因です。

プロテオグリカンには、この炎症を抑えるはたらきがあります。これはつまり、軟骨のはたらきを高めるのと同時並行で、痛みへも対処してくれるということです。

関節が痛むと、自然と日常動作が億劫になってしまいがちです。もちろん軟骨が健康な状態になれば、時間をおいて痛みも収まってきますが、その間に筋力が落ちたり姿勢が悪くなったりして、そのせいで関節痛が良くなっても日常動作は億劫なまま、ということにもなりかねません(特に高齢の場合は)。

『軟骨の健康』と『痛みの解消』、この二つの問題点は同時に解決することが理想的なのです。そしてプロテオグリカンは、それを可能にしてくれます。

プロテオグリカンは特殊なルートで体内に吸収される

b685c7aa3e533fc73f0b485c9cfb4604_s
プロテオグリカンが関節に良いことはわかりましたが、次に気になるのは経口摂取した際の吸収率です。コンドロイチンのように吸収率が悪いと、効果も半減ですからね。

プロテオグリカンは、コンドロイチンよりもさらに分子量が大きいため、実は大腸では吸収されません。小腸で、大きな分子量のものを吸収するときに使われる「エンドサイトーシス」という特殊な経路で吸収されます。これによりコンドロイチンとは比較にならないほど高い効率で吸収されることがわかっています。

なお、胃酸などへの耐性も高いため、小腸に届く前にバラバラに分解されてしまう恐れも少ないです。

プロテオグリカンの副作用や、適切な摂取量は?

副作用の報告はありません。そもそも、プロテオグリカンは体内にもともと存在している成分なので、かなり安全であると考えられます。
適切な摂取量については、こちらに詳しく書いています→ プロテオグリカンの適量は?過剰摂取になる量は何mg以上なの?プロテオグリカンの摂取目安量を調べてみた

参考:コラーゲンゲル三次元培養における軟骨由来プロテオグリカンが軟骨細胞に与える影響

スポンサーリンク