美容にも腰痛や関節痛にも良いことで話題のプロテオグリカン。主に「肌ケア」「関節軟骨のケア」の２つの効果に分けられ、化粧品や美容液、サプリメントなどによく配合されていますが、全身で役立つ成分なので、とても幅広い効果効能があります。
今回は、プロテオグリカンってどんな効果があるの？そして、どのように効くの？というところをご紹介します。
とりわけ30代～50代の女性には、嬉しい効果が盛りだくさんですよ。
プロテオグリカンの効果一覧
- 効果１：肌や関節軟骨の弾力性を高める効果
- 効果２：軟骨をよみがえらせる効果
- 効果３：関節症を緩和する効果
- 効果４：免疫の過剰反応を抑制する効果
- 効果５：抗炎症作用
- 効果６：肌を若返らせる効果
- 効果７：肌を美白・美肌にする効果
- 効果８：肥満を抑制する効果
プロテオグリカンの効果１：すさまじい保水力で、肌や関節軟骨に弾力をもたらす [美容と関節ケア]
美容と関節ケアの両方に関わる効果。
プロテオグリカンの効果効能といえば、まずこの保水力が挙げられます。
プロテオグリカンはスポンジのような構造をしており、水分を吸収して保持する力が非常に強いです。高い保水力があるとされるヒアルロン酸をもさらにしのぐ、超強力な保水力を誇ります。
この保水力が、肌や関節軟骨の弾力性を大きく左右しています。肌であれば、みずみずしくハリのある触り心地になりますし、関節軟骨であれば、その弾力性で関節のクッション性能を高め、衝撃を吸収して関節症を緩和させることができます。
プロテオグリカンの効果２：軟骨細胞を増殖して、軟骨をよみがえらせる [関節ケア]
関節ケアの効果。
プロテオグリカンは、軟骨成分を生み出す『軟骨細胞』を増殖し、軟骨の再生を促します。
「軟骨がすり減る」というとき、軟骨を構成する軟骨基質だけではなく、軟骨細胞もすり減ることを含んでいます。軟骨基質を構成する各種成分は軟骨細胞が生み出してくれるので、軟骨基質は再生できますが、軟骨細胞がすり減ってしまうと、これは再生不可能。……という考えが、これまでの常識でした。
しかし、このプロテオグリカンは、不可能とされた軟骨細胞の再生を『増殖する』という方法で実現し、すり減った軟骨をよみがえらせる働きがあることが確認されています。
また、プロテオグリカンは、軟骨細胞を刺激して軟骨成分の分泌を促す働きもあることがわかっています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください
プロテオグリカンの効果３：軟骨のクッション性を高めて、関節症を緩和する [関節ケア]
関節ケアの効果。
プロテオグリカンは、軟骨の弾力性を高めて衝撃を吸収し、関節症を予防・改善します。
プロテオグリカンは、軟骨基質を構成する軟骨成分のひとつでもあります。しかも、関節軟骨の中でも最も重要な働きをしている成分です。その強力な保水力によって関節にかかる衝撃や負荷を吸収する役割は、プロテオグリカンが担っています。
ですからプロテオグリカンをサプリメントなどで補充することで、単純に関節のクッション性能を高めることができます。
プロテオグリカンの効果４：免疫の過剰反応を抑制 [関節ケアなど]
関節ケアの効果。
プロテオグリカンは、免疫細胞が行う炎症物質の産生を抑え、免疫の過剰なはたらきを防ぐため、関節リウマチなどへの効果が期待されています。
免疫機能が過剰に働き、暴走状態に陥ると、『制御性T細胞』という暴走を鎮める役割をもつ細胞が働きます。プロテオグリカンは、この『制御性T細胞』の働きを活性化することで、関節リウマチなどの自己免疫疾患に対して有効な働きを示します。
プロテオグリカンの効果５：抗炎症作用 [美容と関節ケア]
美容にも関節ケアにも関わる効果。
プロテオグリカンは、体内での炎症物質の産生を抑制することが確認されており、高い抗炎症作用をもちます。
美容面では、たとえばニキビや肌荒れは炎症によるものですから、これを防止する作用があります。関節ケアの面では、腰痛や関節痛の痛みの正体は炎症ですので、これを緩和することができます。
プロテオグリカンの効果６：線維芽細胞を増殖し、肌を若返らせる [美容効果]
美容効果。
プロテオグリカンがコラーゲンとヒアルロン酸の産生を促進して、お肌をプルプルにしてたるみを改善し、ほうれい線を薄くしてくれます。
肌のコラーゲンやヒアルロン酸は、線維芽細胞という細胞が生み出しているのですが、プロテオグリカンは、この線維芽細胞を増殖します。これは美容液等によく配合されているEGFと似た働きであるため、EGF様作用とも呼ばれます。
若い人がもつ”若い肌”は、コラーゲンやヒアルロン酸の高い産生能力をもちます。だからこそプルプルでみずみずしいのです。しかし、その産生能力は20代半ばから後半でピークを迎え、以降は急激に衰えます。
プロテオグリカンは、この産生力の根源である線維芽細胞そのものを増殖しますが、それは肌の性質を根本的に変化させて、若い頃の肌に備わっていた能力を取り戻すということを意味します。
プロテオグリカンの効果７：メラニン色素の発生を抑制し、透き通る美白・美肌へ [美容効果]
美容効果。
プロテオグリカンには、メラニンの発生を抑える美白効果があります。
表皮が紫外線を浴びると、色素を生産する細胞であるメラノサイトの元に、メラニンを生産するよう司令が下されます。メラノサイトはそれを受けて、メラニン色素の発生を促すチロシナーゼという酵素を活性化させ、そうして発生したメラニンがシミやそばかすとなってしまいます。
プロテオグリカンは、チロシナーゼのはたらきを抑制する作用をもちます。これにより紫外線からのダメージによるシミや色素沈着を防ぐことができ、白く透明感のある肌をもたらします。
プロテオグリカンの効果８：肥満抑制効果で、糖尿病や生活習慣病対策に
プロテオグリカンには、肥満を予防・改善する働きがあることがわかっています。実際、肥満抑制剤として活用しようという研究もあります。
ダイエットにはもちろんのこと、たとえば糖尿病の原因として、インスリンが効きにくくなる（インスリン抵抗性）ことが挙げられますが、インスリン抵抗性の原因は『内蔵脂肪』……つまり肥満です。肥満が改善できれば、糖尿病対策としても有効であると考えられます。
プロテオグリカンを上手に活用しましょう
プロテオグリカンって、本当に多彩な効果効能をもつ成分ですね。このプロテオグリカンは、サプリメントや化粧品・美容液などで利用できます。
なお、活用に当たっての副作用や摂取量もチェックしておきましょう。こちらで詳しく書いています。
とりわけ女性には嬉しい効果がたくさんあるプロテオグリカン。とても便利な成分なので、ぜひ活用していきたいものです。
