プロテオグリカンがさらに進化「プロテオグリカン複合体」がスゴイ

プロテオグリカンという成分は、最近はだいぶ知名度が上がってきましたね。当サイトでは昔から何度も記事にしていますが、少し前までは「知る人ぞ知る成分」という感じでした。でも近ごろはネコも杓子もプロテオグリカンという風情です。

軟骨成分なので、ヒザや腰まわりの関節痛に良いことはもちろん、UVケアや美容方面にも良い成分として話題で、テレビ・雑誌・SNSと各方面でよく紹介されているので、使ったことがあるという人も珍しくなくなってきたのでは?

特に関節の悩みをお持ちの人は、つらい痛みを取り除くために、長年「グルコサミン」「コンドロイチン」という、いささか頼りない成分を飲み続けてきたという人も多いでしょう。そんな人にとって救世主ともいえる『次世代の成分』がプロテオグリカンです。グルコサミンやコンドロイチンとは作用効率が段違いですから。

『次世代成分』……そんなふうに呼ばれるプロテオグリカンですが、ここ最近、そのプロテオグリカン成分の研究開発にさらに進展があったので、ご紹介します。
進化したプロテオグリカン……その名もプロテオグリカン複合体と言います。

この記事のここがポイント

  • プロテオグリカンは、カタチが大事
  • 型崩れ(変性)していないプロテオグリカンほど品質が良い
  • 非変性プロテオグリカンの究極形態が「プロテオグリカン複合体」
  • 変性が少なすぎて、プロテオグリカンにⅡ型コラーゲンやヒアルロン酸がくっついている
  • PG複合体=軟骨そのものに限りなく近いプロテオグリカン。成分品質として理想的。

軟骨内でのプロテオグリカンのはたらき

私たちの関節軟骨は、主に水分プロテオグリカンⅡ型コラーゲン・微量のヒアルロン酸などで構成されています。これらがやわらかい軟骨となって、関節を保護してくれています。

その中でも、プロテオグリカンの働きは特に重要です。プロテオグリカンは、水分が軟骨から逃げていかないように保持したり、軟骨細胞を刺激して水分・プロテオグリカン・Ⅱ型コラーゲン・ヒアルロン酸の分泌を促進したりすることができます。

そんな重要な役割を担っているからこそ、「関節の悩みを解消するためには、プロテオグリカンを補いましょう」という話になるわけです。

でも、「プロテオグリカンを補う」というのは、たやすく出来ることではありません。その理由は、プロテオグリカンという成分には「型崩れを起こしやすい性質」があるためです。

プロテオグリカンは型崩れ(変性)を起こしやすい

そもそもプロテオグリカンは、コンドロイチンやヒアルロン酸等とタンパク質が、ある特定のカタチで結合したものです。下図のように、たんぱく質を中心として、翼を生やしているような形状をしています。

この形状が重要なんです。このカタチ、翼の羽と羽の間に水分を蓄えて保持することができます。このカタチが崩れてしまうと、その効果が発揮できなくなりますから、もはやそれはプロテオグリカンとは呼べません。プロテオグリカンとしての働きが大きく弱まってしまうからです。

それほど、プロテオグリカンは「カタチが崩れていないこと」が重要になるのです。

けれども、一方でプロテオグリカンは、型崩れを起こしやすい成分でもあります。
特に、サプリメント成分として加工する場合には、プロテオグリカンを含む原料(鮭鼻軟骨)から、プロテオグリカンだけを抽出しなければなりません。この抽出作業の際によく型崩れを起こします。

そこで、成分抽出の際の型崩れを出来るだけ防ぐために、各社それぞれが抽出技術に工夫を凝らしました。それらは一般的に「非変性プロテオグリカン」と呼ばれています。
「非変性」という言葉は、インターネットでプロテオグリカンについて検索すると、すぐに目にすると思います。「型崩れがなるべく起こらないような方法で抽出したプロテオグリカン」がそう呼ばれています。
とはいっても、具体的な定義がある用語ではなく、単なる造語なのですが、基本的に、プロテオグリカンは型崩れ(変性)が少なければ少ないほど、品質が高いとされているのです。

非変性プロテオグリカンの究極形態「プロテオグリカン複合体」

さて、非変性プロテオグリカンは、成分の型崩れ(変性)が少なめのプロテオグリカンだと言えますが、そんな非変性プロテオグリカンよりも、もっともっと高品質なプロテオグリカンを抽出するために、抽出技術の研究が進められました。

そうして生まれたのが、保護抽出法熱水抽出法といった新手法です。
これら最新の方法でプロテオグリカンを抽出すると、あまりにも変性が少ないために、「プロテオグリカン複合体」と呼ばれる特殊なプロテオグリカンが抽出できます。

図のように、プロテオグリカン複合体は、プロテオグリカンとⅡ型コラーゲン・ヒアルロン酸などがくっついた形をしています。なぜこのような形で抽出できるのかというと、極端に変性が少ないからです。原料である鮭の軟骨の中には、もともとプロテオグリカンもⅡ型コラーゲンもヒアルロン酸も含まれていますが(だって軟骨ですからね)、それを丸のまま取り出したのが、プロテオグリカン複合体です。

今までの抽出技術では、「プロテオグリカンだけ」とか「Ⅱ型コラーゲンだけ」という具合に、それぞれの有効成分をわざわざ分離して抽出することしかできませんでした。

でも、本当はそんなことをする必要は無いはずです。だって、プロテオグリカンとⅡ型コラーゲンやヒアルロン酸をそのままの形で同時に補えるのなら、それは理想的ですもの。それに、もともと結合している成分をわざわざ引きはがして別々に摂取するよりも、結合した状態で摂取したほうが良いに決まっています。

軟骨そのものに近い状態のプロテオグリカン

ここで身もフタもないことを言ってしまいますが、本当は、サプリメント等でプロテオグリカンを摂取するよりも、鮭の鼻軟骨を直接食べたほうがカラダに良いわけです。

これは当たり前の話で、原料を加工して抽出された成分よりも、加工する前の原料に元から含まれているプロテオグリカンのほうが状態が良い(=全く変性していない)ので、プロテオグリカンの品質だけを考えるなら、「鮭鼻軟骨を食べる」のがイチバン良いというわけです。

でも、食事で鼻軟骨を摂取しようとしても、そんなにたくさんは食べられないですよね。サプリメント成分へと加工することで、特定の成分を効率良く摂取したり、毎日手軽に摂ったりすることができるようになります。

そして、軟骨を原料に、極端に変性が少なくなるように抽出したプロテオグリカン複合体は、Ⅱ型コラーゲンやヒアルロン酸など、軟骨にとって必要なものをすべて内包している「限りなく軟骨そのものに近いもの」になります。

ですので、プロテオグリカン複合体は、サプリメントでプロテオグリカンを摂取したい人にとって、まさに理想的なプロテオグリカンと言えるでしょう。

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