更年期障害に良い3つの食品とは?女性が更年期を快適に生きるために知っておきたい、原因と対策

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更年期とは、女性の閉経前後の約10年程度の期間のことを言います。だいたい50歳ぐらいで閉経が来ることが多いので、45~55歳ぐらいの期間が多いでしょうか。個人差はありますが、自分の体と心の突然の変化に戸惑う人もいるでしょう。

一体、あなたの心身では今、何が起きているのでしょうか?まずは原因を知ることから始めましょう。原因を知ることで、根本的な対策方法もわかるようになります。
今回は、更年期障害が起きる原因と、その対策として3つの食品をご紹介します。

この記事のここがポイント

  • ホルモンバランスの乱れとは、卵巣が脳の司令に答えられていない状態のこと
  • 自律神経を調整している視床下部が混乱することで、さまざまな症状に
  • 改善のポイントは3つ。視床下部・卵巣機能・症状のそれぞれへ対策する
  • 大豆イソフラボンで視床下部を落ち着かせる
  • 田七人参が症状を穏やかにする
  • マカで視床下部と卵巣機能へはたらきかける

ホルモンバランスが乱れるってどういう状態?更年期障害のメカニズムと症状、対策のポイント

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更年期になるとホルモンバランスが乱れるってよく聞きますよね。でも、ホルモンのバランスって、具体的には何なんでしょう?

ホルモンとは、体に対してさまざまな調整を行うために、脳が体に対しておくるシグナルになる物質のことです。

たとえば女性ホルモンであるエストロゲンは、体を妊娠しやすい状態にするための調整を体内の関係各所に向けて行っています。月経をコントロールしたり、体温を下げたり、といったことですね。これは脳の視床下部から出る指令をうけて、卵巣が分泌したエストロゲンが行っています。

しかし更年期になると、卵巣の機能低下により、視床下部が出した指令に卵巣が答えきれなくなってきます。女性ホルモンを出したくても出せないんですね。
卵巣がそんな状態になっているとはつゆ知らず、視床下部は「ちゃんとエストロゲンを分泌しなさい」と指令を出し続けます。でも、無理なものは無理。

このように「ホルモンを出しなさい」という脳からの要請に卵巣が答えられていない状態のことを「ホルモンバランスが乱れている(崩れている)」といいます。

更年期障害の症状

更年期障害の症状は多岐にわたります。

  • のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)
  • 乳房が痛む
  • 動悸がする、脈が早くなる
  • たくさん汗をかく
  • めまいや立ちくらみ
  • 耳鳴り
  • 体のだるさや疲れ
  • 太りやすくなる
  • むくみ
  • 頭痛
  • ドライアイ
  • 手足が冷える、冷え性
  • 肩こり、腰痛、など関節の痛み
  • 手足のしびれ
  • イライラして神経質になる
  • 不安感
  • うつや睡眠障害、意欲の低下
  • 尿もれ

いずれも視床下部の自律神経の変調によって起きるものです。

ホルモンバランスが乱れることによって、視床下部は混乱してしまいますが、視床下部は自律神経を調整する役割も担っているのです。
そのため、悪影響が自律神経全般の広範囲におよび、多種多様な症状にみまわれます。

更年期障害改善のポイント

さて、更年期障害は女性ホルモン・エストロゲンを分泌してほしい、という視床下部の要請に、卵巣が応えきれていないことで起きる脳の混乱が原因ですから、更年期障害を改善するためのアプローチとしては、以下の方法が考えられます。

  • エストロゲンのような働きを行う類似物質を摂取して、視床下部の混乱を鎮める
  • 卵巣の機能を高め、エストロゲンの分泌を助ける
  • 更年期障害の各種症状を穏やかにする

これを踏まえた上で、更年期障害に良い食品をご紹介します。

大豆イソフラボンとエクオール

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更年期に良い食品としては、大豆イソフラボンが有名ですね。最も強力な更年期障害対策が大豆イソフラボンといわれています。

大豆イソフラボンは「女性ホルモンのような働きを行うエストロゲン類似物質」です。これを摂ることでエストロゲンのかわりに、エストロゲンのように働いてくれます。
そうすると、視床下部は「ちゃんとエストロゲンが分泌されているな」と判断し、卵巣への司令を抑えてくれるので、ホルモンバランスが整います。

大豆イソフラボンの過剰摂取による副作用

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大豆イソフラボンで注意すべきなのは摂取量です。

過剰摂取により逆にホルモンバランスが余計に崩れたり、子宮内膜症や乳がんのリスクが高まるなどといった副作用が報告されており、食品安全委員会が注意を促しています。

といっても、過剰摂取した場合の話ですから、豆腐や納豆などの大豆製品を食べたり、大豆イソフラボン入りの健康食品などもたいていは大丈夫。それほど怖がることもないのですが、ただ、注意しようとする意識は大切です。怪しげな海外サプリなどには手をださないようにしてください。

また、豆腐や納豆などの食事のみで大豆イソフラボンをとるなら、それらを大量に食べるということはむずかしいでしょうから基本的には安全です。お腹がはちきれるまで豆腐を食べる、といったバカなことはしないでくださいね!

大豆イソフラボンの適切な摂取量は?

大豆イソフラボンの過剰摂取にさまざまなリスクがあるとはいえ、適切な摂取量を守っているかぎりでは有用な成分であることから、食品安全委員会は、推奨摂取量を提案しています。
その量は70mg~75mgです。過去の実験では、150mgを5年間服用した場合に副作用が出た(子宮内膜症)ので、その半分の量が推奨量とされています。

ただ、摂取量に気を使ってまで大豆イソフラボンを摂るよりも、もっと安全な大豆イソフラボンがあります。

安全で優秀!発酵した大豆イソフラボン「エクオール」

大豆イソフラボンは、摂取後に腸内細菌によって発酵されて、エクオールという物質へ変化します。このエクオールこそ「エストロゲンと同様の働き」をして、ホルモンバランスを整えるのですが、それと同時に「抗エストロゲン作用」も備えています。この抗エストロゲン作用は、乳がんや子宮内膜症のリスクを低減してくれます。

しかし、実は日本人の4割~8割もの人が、大豆イソフラボンをエクオールに変換してくれる腸内細菌を持っていません。

だから、ほとんどの日本人にとっては、大豆イソフラボンを摂取しても無意味だし、抗エストロゲン作用が得られないので、乳がんや子宮内膜症などのリスクを高めてしまうのです。

最近ではエクオールを直接摂取できるサプリメントなどもあります。ふつうの大豆イソフラボンよりもエクオールを摂取することをおススメします。

田七人参が更年期障害の症状を和らげる

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古くから活用されている生薬である田七人参も、更年期障害に良い食品として知られています。

田七人参にはサポニンフラボノイドギャバといった「更年期障害の各種症状を穏やかにする」成分がふくまれています。

根本的な更年期の原因であるエストロゲンをどうこうするという食品ではないので、あくまで対症療法になりますが、とはいえ更年期障害は、具体的な症状を改善することが重要だともいえますし、田七人参は幅広い症状をカバーしているので、とても便利な食品です。

サポニンの更年期障害への効果

田七人参に含まれるサポニンはジンセノサイドと呼ばれるもので、血流をよくする効果があります。

血流を良くすることで、体の火照りやのぼせ、汗をかく、手足の冷え、肩こり、めまい などが防げるようになります。
ジンセノサイドは高麗人蔘にも入っていますが、田七人参には高麗人蔘の約7倍のジンセノサイドが含まれています。

また、強い抗酸化作用も持っています。
活性酸素によって脳下垂体や卵巣の細胞が酸化してしまうと、エストロゲン分泌能力の低下につながります。そのため抗酸化作用が強い食品をとり、活性酸素を除去することは重要です。

フラボノイドの更年期障害への効果

フラボノイドも抗酸化力が強いうえ、これも血流を改善するはたらきがあります。

ギャバ

更年期の症状としてあらわれる、非常にやっかいな問題が心や感情の問題です。ギャバは、脳神経にはたらきかけるため、リラックス効果をもたらし睡眠障害などへも有効です。
また、心の安定や物忘れの改善・認知症の予防に役立ちます。

マカで視床下部と卵巣機能へはたらきかける

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マカといえば、男性の性機能を改善することで有名ですが、実は女性の更年期にも良いとされています。

更年期のホルモン補充療法の代わりとして提案されるほどの、優れたホルモンバランス調整機能をもちます。その有効成分はベンジルグルコシノレートアルギニンという物質です。

ベンジルグルコシノレートが女性ホルモンのはたらきを整える

ベンジルグルコシノレートは辛み成分の一種で、わさびや大根おろしなどにも微量ですが含まれています。体内で酵素と反応し、加水分解することで成長ホルモンの分泌を良くしたり、女性ホルモンのはたらきを整えたりします。

ベンジルグルコシノレートは、「イソチオシアネート」という物質の前の段階の物質(前駆体)です。摂取すると体内でイソチオシアネートに変化して、女性ホルモンと同様のはたらきをします。このへんは大豆イソフラボンの効能に似てますね。

アルギニンが卵巣機能を高め、エストロゲン分泌力を向上する

そのうえマカにはアルギニンも含まれています。

アルギニンも大豆イソフラボンやイソチオシアネートと同様に、女性ホルモンに似た作用をもつうえ、卵巣機能を高めてくれるので、体が持っているエストロゲンの分泌自体をサポートしてくれます。
マカは、このベンジルグルコシノレートとアルギニンの相乗効果でホルモンバランスの乱れを調整します。

マカは、更年期女性のための万能薬

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マカの良いところは、卵巣機能へのはたらきと女性ホルモン様作用の、両方を備えていることです。『卵巣』と『視床下部(脳)』の両方へ、同時に対処できるわけですね。

なお、マカにはギャバも含まれているので、田七人参と同じく精神面や記憶力の面でも女性の助けになります。

ちなみにマカという植物は、原産地はペルーで、標高4000メートル以上のアンデスの高地に生息します。
マカが育った土地では、しばらくの間は他の植物が育たない不毛地帯になってしまうほど、土壌の栄養を吸い尽くして成長します。そのため豊富な栄養と滋養強壮力を備えているのだそうです。すごい植物ですね。

しかし歴史的にも昔から利用されてきた伝統的な植物ですので、その点では大豆イソフラボンよりも安全と考えられており、推奨摂取量も一日1,500〜2,000mgぐらいです。副作用なども、現在のところ報告されていません。

更年期は、今後のための準備期間

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更年期を迎えることは、女性としての役割をまっとうし、一生懸命に走り抜いた証でもあります。
心と体に大きな変化を迎え、人によっては辛い症状にみまわれることもありますが、そういった辛さには今回ご紹介したような食品で対応できます。大切なことは、まずは現在のご自身の体と心の声にじっくりと耳をかたむけ、これから先の時間をおだやかに過ごしていくための準備を整えることです。更年期は、そのための準備期間と言えるかもしれません。

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