高麗人参と田七人参、どっちがいいの?有効成分の量だけに注目してはダメ

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更年期の女性の悩み生活習慣病の予防に良いといわれている、高麗人参田七人参
高麗人参は知っている人も多いかと思いますが、田七人参ってなに?という人も多いかもしれませんね。

高麗人参や田七人参には、主な有効成分としてジンセノサイドと呼ばれる種類のサポニンが含まれています。
高麗人参が入ったエキスやサプリを利用したことがある人はご存知かもしれませんね。

今回は、まずはこのジンセノサイドについて、簡単にご紹介します。
そして、ジンセノサイドの効能を体感するなら、田七人参と高麗人参のどちらが良いかについても解説します。

結論からいえば、私は田七人参をおすすめしているのですが、その理由は2つあります。
1つは、田七人参のほうがジンセノサイドの含有量がはるかに多いから。
そしてもう1つの理由は・・・。

なお、田七人参やジンセノサイドの効果効能等について詳しく知りたい方は、まずこちらの記事からご覧ください。→ 田七人参のサポニンは更年期に効果あるって本当?副作用はある?

この記事のここがポイント

  • 田七人参は高麗人参のパワーアップ版
  • 田七人参は栽培が大変なので日本では知名度が低い
  • 知名度が高いと、粗雑な商品も出回ってしまう
  • 高麗人参は、過去に健康被害も・・・
  • 知名度が低いからこそ安心できる

田七人参と高麗人参に含まれるサポニン「ジンセノサイド」

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田七人参は知名度が低いですが、高麗人参の名前はよく知られているぶん、ジンセノサイドは「高麗人参の有効成分」というイメージを持っている人もいると思います。

高麗人参といえば、更年期障害対策や自律神経を整えてくれたり、その他さまざまな健康効果が期待できるとして、日本でも親しまれてきた歴史のある薬用植物ですよね。

その高麗人参のパワーアップ版が、田七人参だと思ってください。
なぜなら、田七人参には高麗人参の7〜10倍ものジンセノサイドが含まれているからです。そのため『薬用植物の皇帝』という異名があるほどなんですよ。

田七人参の知名度が低い理由は、栽培がメチャクチャ大変だから

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日本においては高麗人参は有名ですが、田七人参はまだあまり知られていません。

でも、田七人参と高麗人参を比べると、薬用植物としては完全に上位のものと言って良いくらい、田七人参のほうが優秀です。それなのに知名度が低い。一体なぜでしょうか?

その理由は、国内での栽培の難しさにあります。

  1. 栽培にかかる時間が3年~7年ぐらいかかる
  2. 土地の栄養を吸い尽くすため、栽培後は10年ほどその土地が使えなくなる

とくに2番目。狭い島国で、土地が無い日本ではほとんど不可能と言ってもいいでしょう。

そのため、田七人参は希少価値の高い素材と言えます。これを使ったサプリメントなどの商品も、多くはありません。

高麗人参よりも田七人参のほうがおすすめな理由は、ジンセノサイドの含有量だけではない

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ジンセノサイドはもともと『高麗人参にたくさん含まれる』というふれこみで宣伝されていました。

高麗人参といえば、昔から健康食品として日本でもさまざまな業者にさんざん販売されてきた歴史があるので、ウソ・大げさ・まぎらわしい宣伝文句が数多く出回っています。

それらの情報が多いせいで、本当に良いものを選ぶことが難しくなってしまっているのが、高麗人参関連の商品です。

後述しますが、中には粗雑な商品や危険な商品もあります。だからこそ私は個人的に、高麗人参系をおすすめする気になれません。

『ジオール系とトリオール系のバランスが大事』?どうでもいいよね?

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今回の記事では触れていませんが、ジンセノサイドにはいくつかの種類があります。それが『ジオール系』や『トリオール系』といったものです。ジオール系とトリオール系は、同じジンセノサイドでも微妙に作用が異なります。

高麗人参は、花や葉・根などにジンセノサイドが含まれます。根に含まれるジンセノサイドには、両方がバランスよく含まれているのですが、花や葉や根茎はどちらかに偏って含まれています。

そのため『高麗人参(ジンセノサイド)サプリメントを選ぶときには、ジオール系とトリオール系のバランスが良い根を原料に使ったサプリメントを選びましょう(そしてウチの商品は、根を使っていますよ!だから買ってください!)』というキャッチコピーを掲げている商品をけっこう見かけます。

なぜ私が、今回の記事でジオール系とトリオール系の話に触れなかったかというと、私たち消費者にとっては、どうでもいいからです。

だって、根以外の部分を使っている健康食品なんて、今どき無いんですよ。あっても少数派です。それを、まるで特別なことのように宣伝しているわけですね。知識が無い人にとっては「なんか、スゴそう!」となるんですが、見る人が見れば「・・・で?」となります。商品選びの参考には、あんまりなりません。

ジンセノサイドは高麗人参特有の成分ではない

特にインターネットメディアでは、なぜか『ジンセノサイドは高麗人参にしか含まれない』という文言をときどき見かけますが、ウソです。
ジンセノサイドは、朝鮮人参系にはだいたい入っています。田七人参にだって入ってるんだから。

高麗人参は、健康被害の報告も…

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さまざまな販売業者が参入し、さまざまな商品が市場に出回っていたのが、高麗人参というジャンルです。当然のように、健康被害の報告もありました。

国民生活センターが2007年に行った発表で、発表当時からさかのぼって過去5年間の期間で、高麗人参を使用した健康食品についての相談が1497件、そのうち健康被害の報告は、なんと103件にものぼりました。
※国民生活センター 高麗人参を主原料とした「健康食品」(概要)

このように、知名度と人気が高いゆえに、粗雑な商品・危険な商品も出回っているのが、高麗人参です。もちろん、中にはちゃんとした商品もあるんですけどね。
もしこれをお読みのあなたが、高麗人参系の健康食品を使っているなら、よくよく注意してください。

高麗人参は私たち消費者にとって、商品選びが難しい

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このように、高麗人参関係は、「ジャンル自体がうさん臭い」という点で、消費者にとっては難しいジャンルです。
ジンセノサイドという成分の性能自体はすばらしいものなので、これをお読みのあなたにもぜひ体験していただきたいんですが……。

高麗人参と比べて、田七人参はまだまだ知名度が低く、変な販売者が参入してきていません。現状は田七人参を扱っている販売業者はどこもシッカリした会社です。知名度が低いゆえに、業界が健全なんですね。
だから、私としても田七人参なら素直におすすめできるというわけです。

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